アメリカ運転免許取得:右左も分からず苦戦した話

はじめに:アメリカでの運転免許

アメリカに来ると必ず必要といってもよいのがパスポート代わりに身分証明にもなる、運転免許「Driver’s License」です。アルコールを買う際や、米国内線に乗る際に使える等、パスポートを持ち歩かなくて済むので、在住後は必須のアイテムといえるでしょう。

この記事では、実際にどのような手続、準備、試験等があるかの実情を共有していきたいと思います。

アメリカは車社会

アメリカの多くの地域では生活に車は欠かせません。もちろんニューヨークやボストン等、東京のようにメトロ(電車)やバス・自転車で生活が成り立つ都市もあります。ただ、サンフランシスコやロサンゼルス、シカゴ、ダラス等は車社会なので、車抜きに生活を行う事は現実的ではないでしょう。 

入国後どうする?

多くの日本人が行うのが、アメリカでの免許取得までの間は国際運転免許証を日本で取る、という手続きです。国際運転免許証は日本の試験場であれば、基本的に即日交付してもらえます。なお、国際運転免許証の有効期間は 1 年とされていますが、一例としてカリフォルニア州では学生ビザで入国した外国人は国際免許の有効期間が 10 日間とされています。この部分は現実的に可能なのかどうか(入国後にそのようなスピード感で取得まで進める事は非常に困難)という部分もありますが、 ひとまず入国後可能な限り早いタイミングで、筆記試験を行い、合格時にもらえる仮免許証を発行してもらう事をおすすめします。各州にDMV (Department of Motor Vehcles) Officeというものが設置されているので詳細は滞在する州のDMVをご覧ください(例: CA DMV

運転免許取得プロセス:予約が全く取れない事も

運転免許取得の流れは以下のとおりです。

① DMV(Department of Motor Vehicle)での筆記試験

まずは必要書類をそろえて、試験を受ける準備をします。

筆記試験の問題や例はネットにもあります。

② 筆記試験に合格すれば仮免許発行

※仮免許+日本の運転免許証or国際免許で運転可能

③ 仮免許発行後に電話やネットで実技試験を予約

全く予約が取れない事もあるので、事前にちゃんと予約する。

もしくは、待ち時間は長いですが当日のWalk-Inで早朝から並ぶことも可能です。

④ 実技試験に合格すれば正式な免許証取得

当日に実際の免許が届くまで免許代わりとなる紙をもらえます。2‐3週間後に実際のカードが届くまではそちらを持っておけば運転可能です。

カリフォルニア州の例:ロサンゼルス近郊

カリフォルニア州では、日本の運転免許と国際免許があれば運転は可能ですが、カリフォルニア州政府は居住後10日以内に州発行の運転免許を取得しなければならないと設定しています。他の州から引っ越す場合はまだしも、日本からくる場合であれば必要書類の準備等にも時間がかかりますし、引っ越しが決まったタイミングで準備を開始していくようにしましょう。

ロサンゼルス近郊の場合どこのDMVも混んでおり、予約もなかなか取れない、早朝からでも相当並んだり、日中だと相当な待ち時間があったりと、一日かかるものと考えましょう。またどのDMVだと早い、取りやすい等の情報もあったりするので、周りの経験者にも聞くと良いでしょう。West LA付近のDMVだとInternationalに厳しい、等の噂があったり、事実周りが誰も実務試験に合格できなかったりと、DMV毎にやりやすい・やりづらいという事もあります。

イリノイ州の例:シカゴ近郊

イリノイ州の場合でも基本的に上記のものと同様です。ただ一点、留学生として免許を取得するときに気を付けなければならないのが車両保険と実際の車両です。米国で初の運転免許取得の際には実技試験が課されますが、イリノイ州では自分が用意した車を使います。免許を持ってないのにどうやって車を持って試験会場まで行くんだ?ということに疑問を持ちましたが、おそらく帯同者を前提に設計されているんだと思います。

そして、実務があるからには実際の道路に出て運転するわけですが、この時に車両保険が必要になります。多くの車両は保険に入っているので問題ないと思いますが、有効期限内の車両保険に加盟している証明書がないと実務試験を受けさせてもらえません。ここで門前払いされた人が私を含め数名いました。

また、私は車がなかったのでZipcarというカーシェアサービスを利用して実務試験を受験したのですが、Zipcar内に残されていた車両保険が2016年まで(!)で苦労しました。カスタマーサポートに電話しても現在新しい車両保険を用意することができないので、結局予約をキャンセルしてもらうはめに。その後友人の車を借りて再チャレンジし、どうにか合格できました。

運転免許有効期限に関して、他の州でも同様かもしれませんが、イリノイでは基本的にI-20の卒業日に有効期限が設定されていることが周りをみても多かったです。そのため、卒業してすぐに免許証が失効してしまうので、卒業後も米国に滞在予定の人は新しく滞在する州にて新しい運転免許を発行してもらう必要があります。この際には基本的に筆記試験と必要書類のみの提出で運転実務はありません。

ただその際に注意が必要です。基本的に運転免許申請の際にProof of addressといって現住所を記載した書類を用意する必要があります。クレジットカード明細、電気水道代明細などで問題ないですが、卒業後はまだ住む場所が決まってない、という状況に陥ることが多々あるので、その場合免許更新ができません。卒業後に住む場所は、その後の就職にもかかわってくることですので、早めに準備すれば回避できるということでもないですが、車がないと生活が難しい地域にお住まいの方はお気を付けください。

マサチューセッツ州の例:ボストン近郊

マサチューセッツ州でも基本は同上ですが、ボストン近郊の場合はあまり車が必要のない、メトロ・バス・自転車で移動ができる東京なような都市でもあります。仮にオフィスやキャンパスが徒歩、自転車、バス、電車で完結するという場合であっても、運転免許書は米国国内線の搭乗時のID(パスワード)やバーに行くときの年齢確認IDとしても使えるので可能であれば取得する事をお勧めします。イリノイ州同様に、車両保険が必要になるのでRMV(マサチューセッツでは、Registry of Motor Vehicle、です)に行く前に取得するようにしましょう。

マサチューセッツもロサンゼルス同様に、場所によって混雑具合が変わりますが、おすすめはボストンから1-2時間くらい離れているRMVです。Boston DowntownやMIT/Harvard近辺は非常に混在していてなかなか予約が取れず、対応もあまり良くない事が多いですが、ニューハンプシャーやボストンから少し離れたRMVでは比較的予約が空いていて、かつ、対応もスムーズ・優しい、というのが自分の経験です。予約が1-2ヵ月先しかない、という事は多々あるので、早めに取得したい方は郊外のRMVはお勧めです。冬には雪の影響もあるので、運転には十分注意しましょう。

テキサス州の例:都市と田舎での違い

テキサス州でも上記と同じですが、ダラス・オースティン・ヒューストン・サンアントニオ等の大都市近郊では予約がほぼ取れません。全米からテキサス州への移住者が増えている事もあり、都市近郊のDMVでは2-3ヵ月予約が取れないといっても良いでしょう。自分のおすすめは、マサチューセッツ同様に郊外(1-2時間運転)のDMVがサービスも良くお勧めです。下記は、実際の自分の経験です。

  1. 7月に自分の運転免許が切れるという事で、4月から7月上旬の予約(都市部)を行う
  2. 4月にしっかりと事前予約をしていたので、満足し余裕だと安心する
  3. 7月に訪問するが、予約をしているにも関わらず、1時間ほど待たされる
  4. Visa(I20やEAD)の書類が不備だと断られる、理由を聞いても分からない・受けられないの一点張り
    1. Visaが不備という事はなく、担当が理解しておらず、対応できないと言っているだけだと感じた
    2. ただ断られた以上、他のDMVに行くしかないが、3か月後しか空いていない
    3. ダラス近郊から2時半運転し、翌日に空いていた郊外のDMVを予約する
  5. 長々運転し、DMVに行き、窓口が2つしかなく、2人とも非常にフレンドリーな雰囲気
    1. 前回Visaがないという理由で断れらたと説明
    2. 丁寧に書類を全て見てくれ、あなたのrenewは問題ないと言ってくれた
    3. だが、4の方がrejectをしたため、本拠地のAustinとUSCISにVerificationが飛ばされているとの事
    4. AustinとUSCISにverificationが飛ばされている部分は、各DMVで対応ができないため、しばらく待つしかないと丁寧に教えてくれる
    5. もう免許の有効期限が切れるがどうしたらいいか相談すると、

Don’t get pulled over (警察に止められないようにね)

諸々ありがたいが、そこはどうしようもないんだね、と笑って帰宅。ゆっくり運転しました。

  1. 4週間ほど待って、Verificationが取れなかったというレターが来た
    1. そんなことはないので、4の方が悪いだけと確信
  2. 5の郊外のDMVへレター受領後、翌日に再度長々運転していく
    1. また来たのね、という感じであったが、自分の事を覚えていてくれた
    2. 全て状況を把握し、更新をその場で行ってくれた
    3. 少しまたrenewできないかもしれないと怖れていたが、担当の方が

「私がやるから任せなさい」

という、優しさ・フォローをしてくれて、とても嬉しかった。この対応は4や都市部での担当には絶対ない!、と確信した。

  1. 無事にRenewalが完了し、Temporary Permitを取得し、2週間後にIDカードが届く
  2. また次回更新する際も、往復5時間かかるが、そのDMVに行くことを決心する

この記事が、皆さんの参考になれば嬉しいです!

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