アメリカで車がない留学生へ:Turo・レンタカー・カーシェアを徹底比較

車社会といわれるアメリカでは、どのくらい車は必要?

アメリカに留学すると、すぐに気づくことがあります。「車がないと、どこにも行けない」ということです。もちろんどの都市に住むかにもよります。

日本の多くの地域では電車やバスが正確に走っていて、車がなくても日常生活に困ることはあまりありません(特に都市部では)。でもアメリカでは、特に郊外に住んでいると、スーパーに行くにも車が必要です。公共交通機関が充実しているのは、ニューヨークやサンフランシスコ、ボストンなどのごく一部の都市だけです。

自分の場合、MBA留学中は車を持っていませんでした。留学生あるあるだと思いますが、そもそもお金に余裕がない。学費・生活費だけで精一杯なのに、車の購入費、保険、ガソリン代まで出す余裕はありませんでした。でも、友達と旅行に行きたい、IKEAで家具を買いたい、週末にちょっと遠出したい。そんな場面は頻繁にやってきます。

そこで毎回議論になるのが、「車、どうする?」という問題です。誰かの車を借りるのか、レンタカーを使うのか、それとも別の方法があるのか。この記事では、自分が実際に使ったサービスや周りの留学生がよく使っていた手段を、メリット・デメリットも含めてまとめてみました。

Car share, カーシェア

Turo:留学生の味方、個人間カーシェア

まず紹介したいのが、Turo(トゥーロ)です。簡単に言うと、「車版Airbnb」のようなサービスで、個人が所有する車をアプリを通じて借りることができます。

私のTuroの一番の印象は安いことです。大手レンタカー会社(Hertz、Enterprise、Budgetなど)と比較すると、同じような車種でも1日あたり数十ドル安くなることが多いです。例えば、大手レンタカーで1週間$500〜$600かかるような車が、Turoだと$300前後で見つかることもあります。留学生にとって、この差は大きいです。

使い方もシンプルです。アプリで場所と日程を入力して、気に入った車を選んで予約するだけ。車種も豊富で、エコノミーカーからSUV、テスラまで選べます。週末旅行で友達とSUVを借りて割り勘にすれば、一人あたりの負担はかなり抑えられます。

ただし、注意点もあります。Turoは保険が別料金です(レンタカーも別料金のところがありますが)。プランによって1日$10〜$15程度の追加費用がかかるので、最終的な合計金額をしっかり確認することが大切です。また、クレジットカードに付帯しているレンタカー保険は、Turoのようなカーシェアには適用されないことも多いので、その点も注意が必要です。

さらに見落としがちなのが、走行距離の制限です。Turoでは多くのオーナーが1日あたりの走行距離に上限を設定しております。超過した場合、1マイルあたり$0.50〜$1.00程度の追加料金が発生します。近場の週末旅行なら問題ありませんが、国立公園巡りや州をまたぐロードトリップでは1日で簡単に200マイルを超えることがあります。せっかくTuroで安く借りたのに、走行距離の超過料金で結局高くついた、ということにならないよう、予約時にマイル制限を必ず確認してください。オーナーによっては「Unlimited Miles(走行距離無制限)」のオプションを追加料金で提供していることもあるので、長距離ドライブの予定がある場合は検討してみてください。

もうひとつ、ピックアップの方法も大手レンタカーとは違います。空港のカウンターなどに行くのではなく、オーナーが指定した場所まで取りに行くのが基本的です。多くの場合では所有者が、車を駐車している場所とレンタル開始手続きをサービス確定後に共有してくれるのでそれに従えば大丈夫です。(この点もかなりAirbnbに似ています)

自分の経験としては、友達数人と週末旅行に行く時に特に重宝しました。大手レンタカーよりもかなり安く借りられるので、旅行の際にTuroのアプリを開いていた記憶があります。

rent a car レンタカー
road trip ロードトリップ

大手レンタカー会社:安心感と空港アクセスの強さ

HertzEnterpriseBudgetといった大手レンタカー会社は、アメリカのどの空港にもカウンターがあるので、飛行機を使った旅行の際にはやはり便利です。到着してすぐにカウンターで手続きして車を受け取れる手軽さは、大手ならではの強みです。空港によっては非常に混雑していたり、混雑度合いや自分の前の人間の返車遅延で予約していた車種がないといった事はアメリカらしく発生します。

保険やロードサービスが料金に含まれていることが多く、万が一のトラブルの際も安心感があります。また、クレジットカード付帯の保険が使えるケースが多いので、追加の保険代を節約できる可能性もあります。これはTuroにはないメリットです。(Turoでも使用できるケースがありますが、個別の適用可否についてはカスタマーサポートに確認ください。)

もうひとつのメリットは、プランによって走行距離が無制限(Unlimited Mileage)であることです。Turoのように「1日200マイルまで」といった制限がないので、長距離のロードトリップを計画している場合は、大手レンタカーの方がトータルコストで安くなるケースもあります。

一方で、デメリットは価格です。特に繁忙期や週末は料金が跳ね上がることがあります。さらに、空港での利用には空港使用料(Airport Surcharge)や各種税金が上乗せされるため、最初に表示される料金と最終的な請求額がかなり違うことがあります。要注意です。

留学生にとってもうひとつのハードルは、25歳未満の場合にかかる「Young Driver Fee」です。多くのレンタカー会社では、25歳未満のドライバーに1日$15〜$25程度の追加料金を課しています。MBA留学生は25歳以上の方が多いかもしれませんが、もし該当する場合はこの費用も考慮に入れる必要があります。

ちなみに、Enterpriseは空港以外にも街中に多くの営業所を持っていて、宿泊先や自宅近くまで無料で送迎してくれるサービスを提供していることがあります。空港を使わない場合は、こうした街中の営業所を使うと税金が安く済むことがあるので、覚えておくと役立ちます。

Zipcar:キャンパス内で借りられるカーシェア

大学生活の中で特に便利なのが、Zipcar(ジップカー)です。Zipcarは、大学と提携しているカーシェアサービスで、全米300以上の大学キャンパスにZipcar専用の車が設置されています。

Zipcarの魅力は、時間単位で借りられることです。「土曜日の午前中だけスーパーに買い出しに行きたい」「午後だけIKEAに行きたい」という時に、数時間だけ借りてキャンパスの同じ場所に返せばOK。しかも、ガソリン代と保険料が料金に含まれているので、追加費用を気にする必要がありません。イメージ的には、日本のタイムズカーシェアに近いかもしれません。

留学生にとって嬉しいのは、国際免許証でも登録できる点です。Zipcarの会員の約16%が留学生というデータもあり、留学生にとっては非常に身近なサービスと言えます。大学提携プランだと年間$25程度の会費で利用できるので、コスパもかなり良いです。

デメリットとしては、長距離旅行には向いていないことです。Zipcarは基本的に借りた場所に返す「ラウンドトリップ方式」なので、片道ドライブや数日間の旅行には使いにくいです。あくまで「日常の足」として使うのがベストです。また、Zipcarにも1日あたりの走行距離制限(一般的に180マイル程度)があり、超過分には追加料金がかかります。ただし、近場の買い出しや日帰りの用事で使う分には、まず超えることはないので心配はいりません。

Ride share ライドシェア
Uber ウーバー

Uber / Lyft:短距離移動の定番

車を借りるほどではないけど、移動手段が必要。そんな時の選択肢がUberやLyftです。アプリで呼べば数分で車が来てくれるので、空港からの移動、夜の外出、近場のレストランへの移動などに便利です。

ただし、Uber/Lyftを旅行のメイン交通手段にするのはおすすめしません。短距離でも$15〜$20程度かかることが多く、何回も使うとあっという間に出費がかさみます。特に需要が高い時間帯(金曜の夜、イベント時など)はSurge Pricing(割増料金)が適用されて、通常の2〜3倍になることもあります。節約したい場合は両方のアプリを開いて安い方で乗るようにしましょう。

個人的には、「ピンポイントで使う」のが賢い使い方だと思います。例えば、旅行先でレンタカーを借りていて、夜にお酒を飲むから運転できない、という時にUberを使う、といった感じです。

友達の車に乗せてもらう:留学生のリアルな選択肢

正直に言うと、MBA留学中に最も多く使った「交通手段」は、友達の車でした。クラスメートの中には車を持っている人が必ずいるので、スーパーへの買い出しや週末のお出かけは、車を持っている友達に声をかけて乗せてもらうことが多かったです。

もちろん、毎回タダ乗りするわけにはいきません。ガソリン代を割り勘にしたり、運転してくれた友達のご飯を奢ったり、お互いに気持ちよく過ごせるようにするのがマナーです。アメリカの学生も、こうした助け合いに対してはとてもオープンなので、遠慮せずに聞いてみると意外とすんなり「OK」と言ってくれることが多いです。

ただ、これはあくまで「普段の足」としての話。旅行の計画では、毎回誰かに頼るのは申し訳ないですし、行き先や日程の自由度も下がります。旅行の時はTuroやレンタカーを使って、日常の移動は友達と助け合う、そんな使い分けが現実的だと思います。

中古車を買うという選択肢

2年以上アメリカに滞在する予定がある場合、中古車を購入するという選択肢もあります。Facebook Marketplaceや卒業する先輩から車を譲り受ける、というのはMBA生の間ではよくある話です。

中古車のメリットは、長期的に見ると一番コスパが良い可能性があることです。$3,000〜$5,000程度でそこそこの中古車が見つかることもあり、毎週末レンタカーを借りるような状況であれば、中古車購入の方がトータルでは安くなる場合があります。卒業時に売却すれば、ある程度の金額を回収することも可能です。知り合いは中古の2008年レクサスを$5000で購入し、もう5年も乗っていますし、もし売る場合は値段が$3000以下になる事はないので十分だとの事。

ただし、注意すべき点も多いです。まず、自動車保険への加入が必須で、留学生の場合はDriving Historyがないため保険料が高くなる傾向があります。また、車の維持費(メンテナンス、修理、駐車場代、ガソリン代・EVなら電気代など)も毎月かかります。そして何より、車を買うにはまとまったお金が一度に必要です。留学生活のキャッシュフローを考えると、なかなかハードルが高いのも事実です。

自分の場合は、2年間のMBAプログラムということもあり、車は買いませんでした。「車がなくても何とかなる」というのが正直な感想です。ただ、車があったらもっと行動範囲が広がっただろうな、と思う場面も何度かありました。

結局、どれを使えばいい?場面別おすすめ

それぞれのサービスに得意・不得意があるので、場面に応じて使い分けるのが一番賢いと思います。週末の旅行や数日間のロードトリップには、Turoが価格面で一番おすすめです。友達と割り勘にすれば、一人あたりの負担はかなり軽くなります。空港でピックアップして旅行に出かける場合は、大手レンタカー会社の方が空港での受け渡しがスムーズで安心です。日常の買い出しやちょっとした用事には、Zipcarが最適です。キャンパス内で借りてキャンパス内に返せる手軽さは、他にはない強みです。ピンポイントの短距離移動にはUber/Lyftを使い、それ以外の日常移動は友達と助け合うのが、留学生のリアルな過ごし方だと思います。

まとめ:車がなくても、アメリカ生活は楽しめる

アメリカは車社会なので、車を持っていないと不便に感じる場面は確かにあります。でも、Turo、Zipcar、大手レンタカー、Uber/Lyft、そして友達の助けを組み合わせれば、車を所有しなくても十分にアメリカ生活を楽しむことができます。

「車がないから旅行に行けない」「車がないから留学生活がつまらない」そう思う必要はまったくありません。自分も車なしで2年間のMBA生活を過ごしましたが、いくつも旅行に行ったし、シカゴの街中を走り回ったし、友達と何度もロードトリップに出かけました。

大切なのは、使えるサービスを知っておくことと、場面に応じて賢く使い分けることです。この記事が、これからアメリカに来る方の参考になれば嬉しいです。

あなたのアメリカ生活、応援しています!

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